SRAMについて(最後まで)語ろう

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先日ある方との電話で会話していたところ、「SRAMのブログ読んでますよ」…え?!あなた読んでたの?!とても光栄であると共に、拙文であることを申し訳なく思った次第…(笑)

しかし、その反省も3歩歩けば忘れるもの(笑)。性懲りもなく最後まで書きますよ!

てなわけで最終回、「RED etap」について語らせて頂きます。


ずーっと前のお話。無線電動コンポと聞けば「MAVIC」を思い出す貴方、ベテランですな(笑)。古くはショーン・ケリーが使用して勝ちまくり、「ZMS(ザップ・マヴィック・システム)」に発展、そして無線電動「MAVIC メカトロニック」に昇華させたテクノロジーは素晴らしいと思います。決して適当に作ったコンポではなかった。しかし…世界初の無線電動は、UCI規定に引っかかり公式レースでは使えない、防水性や振動に弱く信頼性に欠ける…などの理由で成功しませんでした。現代の電動コンポ群雄割拠の状況を考えると…MAVICの先見の明ってすげぇ…。

いやいや、MAVICの話じゃなく。

カンパニョーロとシマノが電動コンポを発表し、さぁSRAMはどうすんだ、追随するのかしないのか、世間がそわそわして待っていたSRAMからの回答が、前述の2大メーカーがやってこなかった「無線電動コンポ」の市場投入だったのです。個人的には超好意的な意味で「SRAMやりやがったな!」と思ったものです。

無線であるメリットは様々あります。ケーブルがブレーキのみになるので、ハンドル回りがスッキリする。別に見た目の話だけをしているわけではありません。昨今、ハンドル周りはものすごく猥雑になっています。ブレーキとシフトのケーブルに、ライトやサイクルコンピューター、ベルや云々…。ハンドル形状も多岐にわたるので、組み立てる時にはかなり気を遣う箇所です。スムーズにハンドルが回る&各パーツが互いに干渉しない&使いやすい場所にセッティング…パズルのようです。無線電動にすることで、この問題が半分解消されます。何かと干渉することを気にするパーツがひとつ無い時点で、見た目にも安全面にも、使いやすさにもメリットがあります。誤って有線コードが切れて変速しなくなるというアクシデントも考えなくていいです。

etapは、外付けバッテリーを使用します。バッテリーパックが2個必要で、FDとRDに1個ずつ取り付けます。1回の充電で、RDは最長60時間、FDは最長90時間稼働します。そして、バッテリーはFDとRD共に同じものを使用しますので、万が一RDのバッテリ切れを起こしてしまった場合、FDバッテリーと入れ換えることでメインで動いてほしいRDを生かすことが出来るなど、この方式にはメリットが多いです。ただ、無線通信の電波を受信する関係上、何もしていなくても電力を消費します。それを極力減らすため、etap内に加速度センサーを搭載。自転車が動いていない状況下ではスリープモードに入る仕組みになっています。で、少しでもディレーラーが動けばアクティブモードになる…ものすごいギミックだなぁ…。

ただし、この仕組み。ディレーラーにバッテリーを装着したまま輪行などをやるとマズい。振動でずっとアクティブモードになるので、勝手に電力を消費してしまいます。そのため、輸送時などはバッテリーを外し、専用の保護キャップ(上の写真参照。ディレーラーを新品で買うと必ず付属しています)をつけておくことが推奨されています。

シフト動作方法。ご存知の方も多かろうと思いますが、SRAM etapはいわゆる「車のパドルシフトと同じような感覚」で操作できます。左レバーを押すとリアが軽くなり、右レバーを押すとリアが重くなる。左右同時押しでフロントが変速します。これにより、ボタンの押し間違いによるミスシフトの可能性がグッと減ります。もちろん多段変速も可能。レバー(…というよりスイッチですな)押しっぱなしで変速動作が続きます。そして、片方押しっぱなしの間に反対のスイッチも押すと…リア多段変速中にフロントも同時に変速するという「いつそんな変速のやり方を使うんだ?!」というような動きも可能…という。

他にも面白いギミックが沢山。シフターとディレーラーは「etapプロトコル」と呼ばれる帯域の暗号化通信で繋がるので、どんな状況下でも確実に信号を送受信できる。ペアリングは慣れてしまえば本当に簡単。あっという間に完了。複数のetapが近くにあっても混信することがない。他社電動コンポ同様、拡張スイッチも販売されており、自由度の高いセッティングで最大3ポジションでの変速が可能になる。機械式コンポと同様、ブレーキレバーのストローク調整も簡単。最近はどの電動コンポでも可能だが、ガーミンの数機種と連動して、シフト位置をモニタに表示させることも出来る。

でもやっぱり実際に使ってみないと、正当な評価は出来ないよね、ってことで、試乗チェックを実施。

正直に言って、ものすごく高い完成度(当たり前と言えば当たり前だが)。変速スピードに不満は全くありません。慣れてしまえばボタンを「右!左!」と間違えることなく押せます。他社と比較すると、変速スピードや動きの滑らかさはシマノ デュラエースに軍配が上がります。よりはっきりとした変速フィーリング、「操作した」とはっきりわかる感覚はSRAMのほうが上です。あと、ブラケットが細く握りこみやすいのが印象的でした。手の小さな方こそ扱いやすいと感じるのではないでしょうか。

レバー・FD・RD・充電器・ドングルのetapセットで¥223,560(税込、ショートケージのセット)という、決して安くはない価格ですが、その恩恵は絶大です。また、(各所から怒られそうですが)シマノクランク、ブレーキ、チェーン、スプロケットと混ぜても使用できます。


おかげさまで、流れのままに始まった「SRAMについて語ろう」全5回を書ききる事が出来ました。SRAM製品全てに込められている「最高のモノを、そして革新的なモノを、常識にとらわれず、自転車が好きだから。」、(実際に使って頂くのが1番ですが)それを文章から感じて頂けたらとても嬉しいです。

私自身、革新的で面白い考え方をする、そして当時世間が11速化する中で「うちは10速で十分だと思ってますから!」と独自の見解をして、流れに乗り切れずやらかしちゃった時期がある、といったお茶目な一面を持つSRAMというブランドが大好きですよ。

もしご興味がわいたら、ぜひご相談ください。全力でお応えします!

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