新・YOUの愛車拝見 vol.2

LINEで送る
Pocket

自転車ブランドって、実は数限りなく存在します。日本では名が知れていないだけ、日本に輸入されていないだけ…様々な理由で、実際我々が国内で容易に見ることが出来るバイクブランドは、ある意味有名ブランドが主になってくるのです。

トレック…スペシャライズド…キャノンデールといった北米3大ブランド。コルナゴやピナレロ、デローザといったイタリア新御三家。以前の御三家には、ビアンキやチネリが入ってました…かね。ジャイアントやメリダなどの台湾ブランド。「どうせ台湾製だから…云々」なんていうネガティブな言い方は、すでに過去の話。

人気ブランドや大きなブランドには、必ずファンがいる。ファンがいるって事は、逆を言えばアンチファンも存在するということ。それは悪いことではなく、大きくなったり有名になれば必ず存在するということ。

今回ご紹介するブランドは、こちらです。

TIME(タイム) VXRプロチーム

タイムは、1986年にロラン・カタンによって創業したフレンチブランド。前身は「TVT」という会社で、独自の技術を持つビンディングペダルのメーカーでした。後年、TIMEがTVTを吸収合併するのですが、その時TVTから飛び出した技術者たちが興したたブランドが「LOOK」です。

ロラン・カタンは持ち前の知的好奇心と情熱で、様々な取り組みをやります。そのカリスマ性は、人を引き付けて余りあるものでした。ロランがその才能に惚れ込み他社から引き抜いた「天才」ジャン・マルク・グーニョに製作総指揮を任せ、ジャン・マルクが必要だと進言したらそれを必ず準備する…その準備の桁がハンパない。「〇〇が必要だ」といえば、その会社を丸ごと買ってきたり…近年タイム社のフロントフォークに「AKTIV(アクティブ)フォーク」というものがありますが、これもジャン・マルクが「振動減衰が必須テーマだ」と言えば、その道のプロ(大学教授)を連れてくる…度量と発想力の大きさのスケールが違う。

それだけ、自転車というものに対しての好奇心や情熱が尽きないメーカーなのです。

先年、ロラン・カタンが逝去し、ジャン・マルクも引退。タイム社も大きく変革していっていますが、創業者から続く情熱は、全く変わっていないということが、毎年発表されるニューモデルから感じ取ることが出来ます。

ところで、タイムのバイクを語る上で思うのは、冒頭の話ではないですが…「タイムって、アンチの話をあんまり聞かないんだよなぁ」。私の勝手な想像でしかないのですが、なんていうか…「タイムっていいんだろうなぁ」と思わせる何かがあるんだろうな、と。

RTM製法ですが、説明がながーくなるので割愛…え、ダメ?じゃあ…簡単に言うと、

他社のカーボン製法は、手のひらよりも小さく複雑な形状のプリプレグ(カーボン糸を編んで樹脂に含侵させたシート)を何百枚と張り合わせて、計算された剛性や応力、強度を作り出していきます。プリプレグを張る順番も向きも全て間違えずに人間の手で張っていく…だからカーボンバイクは高いのです。普通に考えたら、とても面倒な製法なんだけど、理想に一番近い。

RTM製法とは、ブレイダーという機械を使い、カーボン糸を円筒状に編んでいき、ニットの袖みたいなカーボンを芯材に重ねていく製法。セーターの重ね着をイメージして頂ければ。そして、金型に部材を入れて、レジンを射出。同時に圧縮と加熱を加えて、カーボン繊維内の遺物や空気を吸い出すのです。ちなみに「RTM」とは、「レジン・トランスファー・モールディング」の頭文字。

ここで申し上げておきたいのは、一般的なカーボン製法が正しいのか、RTM製法が正しいのかという議論ではありませんからね。本来は、フレームの各箇所において製法を使い分けるのが一番なんでしょうから。

もっとお聞きになりたい方は、どうかご来店ください。文章で説明すると、あと3000文字は必要です。(ここまでで1400文字 笑)

私、前職にて社内講習用に「カーボンについて」の講習資料を作る際に、日本炭素繊維協会に電話して色々聞いたくらいの人間です(笑)。協会の方もさぞご迷惑だったことでしょう(笑)。店頭にて2時間くらい喋りますので、ご興味のある方はぜひ(笑)。

で、今回の「VXRプロチーム」。

タイムのバイクすべてに通じることなのだが、発進加速は平均。振動吸収性も普通に良い。だが…山に入り登り出すと、状況が一変する。あんまりスピードが出ていない感覚に襲われるが、実際はしっかりスピードが出ている。この軽快感は独特。下りでも、スピード域が上がれば上がるほど、驚くほど抜群の安定感が出てくる。より過酷な状況、リニアな走行が求められる状況に入ると、攻められる領域が違う。別に「早く走れ」と言っているのではなく、ホビーライダーにこそ、ギリギリな状況での安定感が素晴らしいと感じられるところ。

装備パーツは、メインコンポ:カンパニョーロ アテナカーボン、クランク:カンパニョーロ レコード、ホイール:カンパニョーロ ゾンダ、タイヤ:IRC アスピーテプロ(700*24C)。

「タイムのフレームにはカンパでしょ」なんて野暮な事を言う気は全くないけれど、ここまでしっかりカンパで統一すると、どうしてこんなにカッコいいんでしょうねぇ…そういえば最近、カンパニョーロかSRAMしか組んでないな(笑)。

所有者の方は、身長が高い方です。うらやましいサドル高ですよ(笑)。ぜひガンガン使ってやってほしいですね。


さぁて、次回のバイクは何かな~?早速ネタ切れなんて無いよな~?

…だれかバイク紹介にご協力ください(笑)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA